書き出しの続きだけでも分かる!?

①だからここでもただ先生と書くだけで本名は打ち明けない。
こころ
坊っちゃん
吾輩は猫である
こころ
夏目漱石の『こころ』の書き出し:私はその人を常に先生と呼んでいた。
②御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。
河童
羅生門
蜘蛛の糸
蜘蛛の糸
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の書き出し:ある日の事でございます。
③やうやう白くなりゆく、山ぎは少し明りて、紫だちたる雲の細くたなびきたる。
方丈記
枕草子
源氏物語
枕草子
清少納言の『枕草子』の書き出し:春は、あけぼの。
④むかしは、私たちの村のちかくの、中山というところに小さなお城があって、中山さまというおとのさまが、おられたそうです。
ごん狐
赤い蝋燭と人魚
大造じいさんとガン
ごん狐
新美南吉の『ごん狐』の書き出し:これは、私が小さいときに、村の茂平というおじいさんからきいたお話です。
⑤焦躁と言おうか、嫌悪と言おうか――酒を飲んだあとに宿酔があるように、酒を毎日飲んでいると宿酔に相当した時期がやって来る。
蒼氓
闘牛
檸檬
檸檬
梶井基次郎の『檸檬』の書き出し:えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。
⑥もしかすると、昨日かも知れないが、私にはわからない。
異邦人
怒りの葡萄
ドクトル・ジバゴ
異邦人
アルベール・カミュの『異邦人』の書き出し:きょう、ママンが死んだ。
⑦舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらへて老いをむかふるものは、日々旅にして、旅を栖とす。
笈の小文
おくのほそ道
野ざらし紀行
おくのほそ道
松尾芭蕉の『おくのほそ道』の書き出し:月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。
⑧それの年のしはすの二十日あまり一日の、戌の時に門出す。
土佐日記
更級日記
十六夜日記
土佐日記
紀貫之の『土佐日記』の書き出し:男もすなる日記といふものを、女もしてみむとてするなり。
⑨背中の傷が脊椎カリエスになれば致命傷になりかねないが、そんな事はあるまいと医者にいわれた。
友情
城の崎にて
カインの末裔
城の崎にて
志賀直哉の『城の崎にて』の書き出し:山の手線の電車に跳ね飛ばされて怪我をした、その後養生に、一人で但馬の城崎温泉へ出掛けた。
⑩彼は甲殻のように固い背中を下にして横たわり、頭を少し上げると、何本もの弓形のすじにわかれてこんもりと盛り上がっている自分の茶色の腹が見えた。
変身
ユリシーズ
失われた時を求めて
変身
フランツ・カフカの『変身』の書き出し:ある朝、グレゴール・ザムザが気がかりな夢から目ざめたとき、自分がベッドの上で一匹の巨大な毒虫に変ってしまっているのに気づいた。