書けそうで書けない漢字クイズ -ことわざ・故事成語・四字熟語編-

今回の記事も24-Dさんから投稿していただいたクイズになります!

24-D

今回は「書けそうで書けない漢字」シリーズ、ことわざ、故事成語、四字熟語編です!
漢字が分からなくても、どういう意味なのかを考えれば漢字を推測出来る問題もあるかも…?
さぁ、紙とペンを用意してスタートだ!

今回は15問ですっ!

①「コウボウ」にも筆の誤り
弘法
(どれだけの達人であっても時には失敗するという意味のことわざです。ちなみに、このことわざは弘法大師こと空海が「應天門」の「應」の字の1画目を忘れた事からうまれたといわれています。自身が書いた額がいざ門に設置される時にそれに気付いた空海は、下から筆をダーツのように投げてこの1画目を書き加えたともいわれています。)
②人間万事「サイオウ」が馬
塞翁
(人間の幸不幸は簡単には見定められないという意味の故事成語です。その昔、中国の塞翁という人物が飼っていた馬が逃げましたが後にその馬がたくさんの馬を引き連れて戻ってきたという話や、塞翁の息子がその馬から落馬して脚を負傷しましたがそれが功を奏してその直後の戦争に出兵せずに済んだという故事からこの言葉がうまれました。)
③「タデ」食う虫も好き好き

(人や生き物の好みは様々であるという意味のことわざです。蓼の葉っぱや茎は非常に辛いそうなのですが、それを好む虫もいるという事からうまれました。)
④同じ穴の「ムジナ」
狢・貉
(一見違うように見えるが本質は同じであるという意味のことわざです。「狢」とは主にアナグマのことを指します。)
⑤「センダン」は双葉より芳し
栴檀
(大成する人は幼い時から優れているという意味のことわざです。ここでいわれている「栴檀」とは、お線香の主な原料としても知られる「白檀」です。「栴檀」という植物も別であるのですが、特に香木という訳でもなく、芳しくもないそうです。)
⑥「ノレン」に腕押し
暖簾
(力を入れても手応えが無く張り合いが無いという意味のことわざです。「糠に釘」と同じ意味ですね。)
⑦豆腐に「カスガイ」

(同じく「糠に釘」と同じ意味のことわざです。ちなみに「鎹」とは、ホッチキスの針のような形状をしており、材木同士を繋ぎ留めるために打ち込む釘の一種です。)
⑧「アツモノ」に懲りてなますを吹く
羮・
(以前の失敗を恐れて必要以上に用心するという意味の故事成語です。「羮」とは、肉や野菜などを鍋で似た汁物で、「膾」とは冷たいあえものの事です。羮で口の中をやけどしたのを懲りて冷たい膾までふーふーしてしまうという意味ですね。ちなみに筆者はつけ麺の冷や盛りを熱盛りだと勘違いしてふーふーして食べた事があります。)
⑨「エンオウ」の契り
鴛鴦
(夫婦の絆が非常に固いという意味のことわざです。「鴛鴦」とはオシドリの事なのですが、当のオシドリが夫婦関係でいるのはメスが卵を身ごもるまでで、それ以後になるとオスは新たなメスを求めて旅立ちます。はて、「おしどり夫婦」とは…。)
告朔こくさくの「キヨウ」
餼羊
(古くから続く慣習や行事は特に害などが無ければ続けるべきという意味の故事成語です。またそれに転じて、意味を失って形だけが残っているというたとえにも使われます。「告朔」とは古代中国で行われていた、毎月1日に歴代の諸侯が奉られた廟に羊をお供えするという儀式で、そのお供えされた羊を「餼羊」と呼んでいました。そして『論語』でお馴染みの孔子の時代になると、この告朔の意味が完全に薄れてしまってただ羊をお供えするだけの行事になっており、孔子の弟子であった子貢が羊をお供えする事さえもやめようとすると、孔子はこの告朔という儀式が完全に絶たれてしまう事を惜しんでそれに反対したという故事からこの言葉がうまれました。)
⑪「シュウソウ」烈日
秋霜
(秋の霜や夏の猛烈な日差しのように、権威や刑罰などが非常に厳しい様子です。それが転じて、日本の検察官バッジやそのデザインを指して呼ばれたりもします。これの問題が筆者の過去作である『ゾスラ第2弾』にもありますのでよろしければそちらも一読ください!)
跳梁ちょうりょう「バッコ」
跋扈
(悪者が思うままにのさばっている様を表す四字熟語です。)
⑬夏炉「トウセン」
冬扇
(夏の火鉢や冬の扇子など、時期に合わない不要な物という意味の四字熟語です。)
⑭「インギン」無礼
慇懃
(言葉や態度が丁寧でへりくだっているあまりかえって無礼であるという意味の四字熟語です。二文字とも下に「心」が付いているという所がミソですかね。)
蛙鳴あめい「センソウ」
蝉噪
(カエルの鳴き声やセミのさわぐ声などの、やかましいだけで何も内容の無い議論や文章を指す四字熟語です。「アメイセンソウ」と読みます。)